絵画科 卒業生が描き続ける理由|公募展で評価される4人の物語【2026年版】

伊藤陽々咲「群れ」F100号(1303×1620mm)油彩 2025年制作 ── 東洋美術学校 絵画科 2023年度卒、FACE2026 優秀賞受賞作家 TOPICS
伊藤陽々咲「群れ」油彩 F100号(1303×1620mm)|2025年

本記事では、東洋美術学校 絵画科を卒業し、現在も公募展で評価され続ける4人の卒業生をご紹介します。受賞歴と本人インタビュー、近年の作品(画像)を、お一人ずつまとめました。

銅版画|主体展4年連続入選・CWAJ現代版画展入選(2020年度卒)

清水佳奈「歩み寄り」銅版画 293×205mm|2025年

2020年度卒の清水佳奈さんは、主体美術協会主催の主体展において、第56回(2021年)で佳作、第57回(2022年)で佳作・新人賞、第58回(2023年)と第59回(2024年)で連続入選を果たしています。さらに2025年には公益財団法人CWAJ主催の第68回CWAJ現代版画展に入選。

本人の言葉

Q. 在学中に印象に残った制作・経験

入学して最初の油彩の授業です。私は油絵の具を触ったことがありませんでしたので、とても新鮮で楽しかったのを覚えています。

Q. 卒業後の制作で大切にしていること

とにかくやめないことです。気持ちが折れることや環境が整わないことなど色々ありますが、休んでも描き続ける気持ちを強く持っています。

Q. これから絵画科を目指す方へのメッセージ

私は社会に出てから絵を学びたいと思い、東美の絵画科に入学しました。良い先生や友人に恵まれ私の人生の中でとても充実した2年間になりました。好きなことをやるのに遅いということはありません、応援しています!

近年の作品:「歩み寄り」/銅版画/293×205mm/2025年

写実油彩|白日会展入選・主体展で佳作・新人賞(2022年度卒)

宮本翔「経過」油彩 F60号|2024年

2022年度卒の宮本翔さんは、2023年に第99回白日会展 絵画部門に入選。白日会は1924年創立、写実絵画を主軸とする日本最古級の美術団体のひとつです。さらに2024年の第59回主体展でも佳作・新人賞を受賞。在学中から技術と表現を地道に磨き続けた結果が、卒業後すぐの複数団体での評価につながっています。

本人の言葉

Q. 在学中に印象に残った制作・経験

「上手くいかないなあ」と思いながら、ひたすら書いては直すことを繰り返す時間がほとんどでした。ですが、ある時ふと、それまで出来なかったことが出来るようになる瞬間があり、その楽しさを今でも覚えています。

Q. 卒業後の制作で大切にしていること

期日までに作品を完成させることの重要性を強く感じています。実際に制作を続ける中で、期限内に作品を仕上げ、納品することの難しさを痛感しました。

Q. これから絵画科を目指す方へのメッセージ

絵の基礎を学ぶことで、これまで以上に自分の絵の可能性が広がり、より自由に思い通りの表現ができるようになります。ぜひ絵を学んでみてください。

近年の作品:「経過」/油彩/F60号/2024年

油彩|FACE2026優秀賞・主体展・昭和会展で評価(2023年度卒)

伊藤陽々咲「群れ」油彩 F100号(1303×1620mm)|2025年

2023年度卒の伊藤陽々咲さんは、第59回主体展(2024年)で佳作・新人賞を受賞。2025年には第60回記念昭和会展に入選、続く第60回記念主体展でも入選、そして同年秋には公益財団法人SOMPO美術財団主催「FACE2026」(FACE展)で優秀賞を受賞しました。FACE展は1950年代から続く損保ジャパン日本興亜美術賞展の系譜を受け継ぐ公募展で、現代日本の油彩シーンを代表する登竜門のひとつです。

本人の言葉

Q. 在学中に印象に残った制作・経験

あかね画廊(2年)── 初めての画廊経験でしたし、学校外の方に見ていただけるというのはとても貴重な体験だったと思います。

Q. 卒業後の制作で大切にしていること

鑑賞者に寄り添う。一枚の絵で他者に自分の想いを伝えることができるのか。どうすれば伝わるのかを制作で大切にしています。

Q. これから絵画科を目指す方へのメッセージ

2年はあっという間なので、学校生活は全力で楽しんでください。!絵は努力し続けてください。

近年の作品:「群れ」/油彩/F100号(1303×1620mm)/2025年

油彩|第60回記念主体展で佳作・新人賞(2023年度卒)

森田美乃里「赤と青」油彩 S50号(1167×1167mm)|2026年

2023年度卒の森田美乃里さんは、第60回記念主体展で佳作・新人賞を受賞。第60回という節目の展覧会で複数の卒業生が新人賞を受けたことは、近年の本科の制作レベルを象徴しています。

本人の言葉

Q. 在学中に印象に残った制作・経験

印象的なのは、好きな画家の次作として制作する課題です。私はカミーユ・コローを選択し、自分の写真を元に制作しました。授業を通して、どう混色し乗せ、どう作品をまとめるのかについて考えるためのいい経験でした。

Q. 卒業後の制作で大切にしていること

心が動いた事を自分なりにまとめておく事です。景色だけでなく、snsや趣味、トラブルや考え方などの無関係な事柄であっても、案外と作品に活かせる上に、無意識に滲み出てくるものだと感じています。

Q. これから絵画科を目指す方へのメッセージ

絵を描き絵を鑑賞するという行為は一生涯続くものだと思います。情報が溢れる現代だからこそ、目の前の絵だけに集中する時間は自分自身と向き合う時間でもあります。授業に励み、そして何より楽しんでください。

近年の作品:「赤と青」/キャンバスに油彩/S50号(1167×1167mm)/2026年

絵画科で学ぶ

本記事でご紹介した4人が学んだ東洋美術学校 絵画科は、油彩を中心に表現の幅を制限せず制作と向き合う場として運営しています。

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絵画科の授業を実際に体験できる体験入学・オープンキャンパスも随時開催しています。

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関連リンク

発行:東洋美術学校(校長 中込大介)

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