Live2Dは「動きをデザインする仕事」。イラストの専門学校で学ぶ意味と、学校選びで失敗しないために

東洋美術学校の学生が制作したLive2Dモデルの、Live2Dモデリング画面。 イラストの学びガイド

Live2Dは、1枚の原画をパーツ分けし、立体的に動かすことができる日本発のアニメ映像技術です。3Dモデルとは異なり、イラストレーターが描いた繊細なタッチや色彩をそのままのクオリティで動かせるのが最大の特徴。ゲームのキャラクターモーション、アニメ、そしてVTuberのボディ制作において、今や欠かせない業界標準技術となっています。

東洋美術学校は、2014年からLive2Dをいち早く導入し、二次元作画における重要な技術のひとつとして指導してきました。現在は、株式会社Live2Dが提供する「教育支援プログラム(LEAP)」の導入校として、『Live2D Cubism Editor PRO』を授業で使用しています。

さらに、VTuberやゲーム配信などの現場で活用されている『nizima LIVE』も導入し、ツールの操作にとどまらない、実践的なノウハウを教えています。

東美でLive2Dを学ぶ3つのポイント

Point1:「描けなくても大丈夫」──想像力が問われるLive2D

Live2Dの仕事では、自分でキャラクターを描く場面よりも、すでに存在するIPや他者が描いたキャラクターを動かすケースの方が多いのが実情です。アニメ・ゲーム・VTuberなどの現場では、有名なイラストレーターが描いた原画を預かり、その世界観や魅力を損なわずに動きを与える役割が求められます。

そのため重要になるのは、「絵が描けるかどうか」よりも、

  • このキャラクターは、どう動けば“らしく”見えるか?
  • 表情や身体のどこが動けば、感情が伝わるか?
  • 動かしてはいけない線、強調すべきポイントはどこか?

といった、動きを想像する力と観察力です。

Live2Dモデリングは、原画を尊重しながら、「動かすための解釈」を加える仕事とも言えます。描けなくても、キャラクターの構造や意図を読み取れる人は、十分に活躍できます。日常的に多くのゲームやアニメに触れ、詳しい人にとても向いているスキルとも言えます。

一方で、もし絵が描ける場合には、自分のオリジナルキャラクターをLive2D化し、表現の幅を広げることもできます。これはあくまで可能性の一つであり、必須条件ではありません。

東洋美術学校では、「描く人」と「動かす人」両方の立場を理解できる視点を重視し、ソフト操作だけで終わらない、キャラクター表現としてのLive2Dを学ぶ環境を整えています。

Point 02:Live2Dは基礎を学べば応用が効く技術

Live2Dは、ソフトを触れるようになっただけでは、実務に直結しにくい技術です。物理演算や、二次元でありながら立体感を持たせる動きの設計は、独学だと仕組みが理解できずに止まってしまうことも少なくありません。

東洋美術学校では、操作方法の習得にとどまらず、実際の制作現場で使われる工程を想定し、イラスト初心者でも、モデリングの初心者でも段階的に学べるカリキュラムを用意しています。基礎・応用・実践を、2年間かけて段階的に積み上げていく点が、短期習得や独学との大きな違いです。

操作方法だけでなく、制作における判断力そのものを育てることを目的としています。

Point 03:Live2Dはゲームなどのコンテンツ開発の現場で求められ続けている

Live2Dは、「作品をつくる技術」であると同時に、すでに存在するIPやキャラクターを“運用可能な形”に仕上げるための実務技術でもあります。

「描く仕事」よりも「動かす仕事」が多い分野

例えば、自分でキャラクターを描くよりもすでに完成しているキャラクターデザインをLive2D化するという仕事の方が多く発生します。有名なイラストレーターやIPホルダーが制作したコンテンツのキャラクターを、世界観や絵柄を崩さずに動かせるかどうか。ここでは、画力以上に以下の力が問われます。

  • キャラクターの構造を読み取る力
  • どこが動いてよいか、どこは動かしてはいけないかの判断
  • 動いたときの印象を事前に想像するイマジネーション

「描けなくても大丈夫」と言われる背景には、この役割分業が前提の制作体制があります。

現場が評価するのは「破綻しないモデルを作れるか」

Live2Dの仕事では、派手な動きよりも、「どんな使われ方をしても破綻しないこと」が重視されます。

  • トラッキング時に不自然な歪みが出ない
  • 長時間使用しても違和感が蓄積しない
  • 運用環境(配信・ゲーム)に合わせて調整できる

こうした点は、短期的な習得や独学では見落とされやすく、実際の案件を想定したカリキュラムでこそ身につく感覚です。

イラスト経験は「選択肢を広げる武器」になる

もちろん、絵が描けること自体は大きな強みです。自分のオリジナルキャラクターをLive2D化できることは、表現の幅を広げる意味でも、ポートフォリオとしても価値があります。

ただし、仕事としてのLive2Dでは、「描けるかどうか」よりも「他人の絵を尊重し、最適な形で動かせるか」という視点が重視されます。

そのため、

  • イラスト経験がある人は、理解のスピードが上がる
  • 未経験の人でも、構造理解と想像力があれば十分に目指せる

という両立が成立する分野でもあります。

Live2Dが仕事につながりやすい理由は、制作と運用をつなぐ役割として、現場に不可欠な技術になっているからです。東洋美術学校では、この前提に立ち、「使われること」を想定したLive2D教育を行っています。

実際に、Live2D社からも東洋美術学校の教育カリキュラムと卒業生の活躍が高く評価されています。Live2D社インタビュー記事:就職率が大きく向上した導入事例

Live2D学習の大まかな流れ

東洋美術学校のnizima LIVEの授業。

プロの現場と同じ工程で、1体のLive2Dモデルを完成させます。まずは既存のモデルを扱い、そしてオリキャラの動きをデザインする練習をします。

STEP 1|キャラクターデザイン・パーツ分け
PhotoshopやClip Studio Paintを使用し、動かすことを前提にイラストをレイヤー分けします。

STEP 2|モデリング基礎
Live2D Cubism Editorでメッシュとデフォーマを設定し、動きの土台を作ります。

STEP 3|パラメータ設定
目や口、顔の向きなどの動きを登録し、表情や動きを作り込みます。

STEP 4|物理演算・出力
髪や衣服の揺れを設定し、使用環境に合わせたデータを書き出します。

よくある質問 (FAQ)

  • Q. 絵を描くのが苦手でも、Live2Dは学べますか?
    • A. はい、学べます。モデリング(動きをつける工程)に特化したい場合は、既存のイラスト素材を使用して「動かす技術」を集中的に学ぶことも可能です。しかし、基礎デッサン力を身につけることで、より自然で魅力的な動きを作れるようになります。
  • Q. 自宅のパソコンでもソフトは使えますか?
    • A. 株式会社Live2Dの教育支援プログラムにより、在学中は個人PCでもライセンスを使用できます(※年度やコースにより規定あり)。
  • Q. どの学科に入れば学べますか?
    • A. 主にイラストレーション科コミックイラストコースやクリエイティブデザイン科高度グラフィックアート専攻のカリキュラムに含まれています。詳細はパンフレットまたはオープンキャンパスにてご確認ください。

まずはオープンキャンパスで、実際に動かしてみよう

東洋美術学校のLive2D学習の体験授業。

最後に、「難しそう」「自分にできるかわからない」そう感じている段階でも、問題ありません。

オープンキャンパスでは、初心者向けの体験授業を通して、イラストが動き出す感覚を実際に体験できます。描くことが好きな人も、描けないけど、動かすことに興味がある人も。

まずは触ってみることで、自分に合うかどうかを確かめてみてはいかがですか?

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