産学連携でフォントの魅力を伝える挑戦
東洋美術学校クリエイティブデザイン科では、日本最大手フォントメーカー・株式会社モリサワと産学連携授業を実施しました!
期間は2026年2月16日(月)〜2月20日(金)の5日間。
クリエイティブデザイン科3専攻(高度コミュニケーションデザイン専攻、高度グラフィックアート専攻、高度プロダクトデザイン専攻)1年生合同のグループワークで、フォントの魅力を伝える企画制作に挑戦をしました。
株式会社モリサワとは?
株式会社モリサワは、日本最大手のフォントメーカーとして「モリサワフォント」を展開し、日本の文字文化を牽引してきた企業です。写植から始まり、現在はデジタルフォントを開発しています。
リュウミンや新ゴといった定番書体から、視認性に優れたUD(ユニバーサルデザイン)書体まで、3,500書体以上の高品質なフォントを提供しています。
今回の課題について
今回の課題は、
「デザイン専攻でない大学生に、モリサワフォントを “知って・使ってみたい” と思ってもらうための提案」です。
株式会社モリサワには、1年間990円で全書体が利用できる学生向けのプランがあり、プロ向けの高品質なフォントを、学生も気軽に使える環境が整っています。
デザインを学んでいない大学生にもモリサワフォントを使ってもらいたいという思いがあるため、ターゲット設定を具体的に決めることがポイントです。
制作の流れ
①モリサワフォントの良さ、便利さについて書き出す。
②ターゲットを具体的に設定する。
- どんな学生がみなさんが見つけた「フォントの良さ、便利さ」を価値として感じてくれるか?
- その学生はどんなシーンでフォントを使う可能性がある?
③ターゲットが「モリサワフォントを使ってみたい」と思うプロモーションを考える。
④プレゼンテーションで発表ができるように、プレゼンスライドを用意する。
【1日目】フォントの基本を理解する
1日目は、フォントの制作工程やフォントの歴史など「モリサワフォント」の基礎理解からスタート!
制作するためには最初にインプットすることが大切です。
モリサワフォントの魅力を知る為に、株式会社モリサワのご担当者様から講義を行っていただきました。
フォント選びの具体的なポイントや、なぜモリサワフォントがデザインの現場で広く採用されるのか、背景を知ることで文字を単なる記号ではなくデザインの有力な要素として捉え直します。
【2〜4日目】プロモーション企画・制作に挑戦
2日目から4日目はグループワーク制作です。
高度コミュニケーションデザイン専攻、高度グラフィックアート専攻、高度プロダクトデザイン専攻の3専攻が合同でチームを組むことで、一つの課題に対して多角的なアプローチを試みます。
ワークシートを活用してプロモーション企画をたてました。また、はじめてグループワークを体験する学生もいましたので、グループワークの取り組み方について理解を深めたうえで実施しました。
企画を固めるにあたり、ブレインストーミング(複数人が自由にアイデアを出し合い、短時間で多くの発想や解決策を生み出す発想法)で話し合いを進めました。
モリサワフォントの観察、情報整理、具体的なターゲット設定、プロモーション企画、ツール制作など、3日間で取り組むことは多いですが、個々の能力を活かしてチームで協力しあい、プレゼンテーションにむけて準備を進めました。
【5日目】プレゼンテーション発表
最終日には株式会社モリサワのご担当者様に向けて、企画をプレゼンテーションしました。
アイデアをプレゼンスライドや言葉にするだけではなく、モックアップ(企画をイメージしやすくするためのデザインの模型)を実際に見せることで、説得力をあげています。
後日、株式会社モリサワの審査員が各チームの提案物をご審査していただき、最優秀賞、優秀賞、特別賞を選出していただきました。
最優秀賞、優秀賞に選出されたチームの企画提案を一部ご紹介します!
最優秀賞チーム
このチームは新たな人との繋がりをテーマに、初対面でお互いを知るための自己紹介の場で大学1年生のコミュニケーションツールとして「フォント性格診断」サイトの提案を行いました。
診断結果には性格のイメージに合うフォントとイメージキャラクターイラストが載っています。またイラストのステッカー配布を行い、診断を行なった人同士の会話の糸口になるよう企画設計しました。
最優秀賞に選出され、今回の課題の目的に合致した提案で、実際にやってみたい!と評価をいただきました。
優秀賞チーム
このチームは自分好みのフォントを見つけることをテーマに、大学生になる人やSNS等で交流する機会がある人に向けて「名刺制作ワークショップ」を提案しました。
大学の学園祭で名刺を制作できるブースを設置し、自分の性格や個性を表現できるフォントを自由に選んで、その場で名刺を印刷、データ配布ができる仕組みを考えました。
優秀賞に選出され、フォントを自己表現のツールとして活用する視点が評価されました。
株式会社モリサワのご担当者様からは魅力の着眼点やプロモーション、デザインなど様々な部分で評価をいただき、学生たちにとって大変貴重な経験となりました。
株式会社モリサワの皆さま、ありがとうございました!
5日間で培われた“実社会のデザイン力”
初めての産学連携授業やグループワークは分からないことも多く、不安に感じることもあります。ですが、手順を整理しながら取り組めば、短い期間でもしっかりとした提案を完成させることができます。
また、制作過程の中で「リーダーシップの発揮」「詳細なリサーチ」「具体的な制作作業」など、自分の得意分野が明確になります。
分業と協力が必要なチーム制作を経験することは、個人の強みを自覚し、将来のキャリア像を具体化する良い機会です。
実社会では限られた時間の中で成果を出す力が求められます。本授業は、その力を実践的に鍛える機会となりました。
フォントやタイポグラフィを学ぶなら東洋美術学校へ

クリエイティブデザイン科高度コミュニケーションデザイン専攻は、文字に特化した授業も充実しています。
「タイポグラフィ基礎」「和文タイポグラフィ」「欧文タイポグラフィ」「タイポグラフィ・コンポジション」「タイポグラフィ/InDesign」などの授業を設けており、文字を理論と実践の両面から学びます。
デザインを支える大切な要素である「文字」。
その扱い方をしっかり身につけることが、伝わるデザインをつくる力につながっていきます。
※グラフィックデザイン科(2年制)でも、和文タイポグラフィ、欧文タイポグラフィを学べる授業が選択授業として編成されています。
東洋美術学校では産学連携授業を実施しています
東洋美術学校の職業実践専門課程認定学科※では、企業や団体と連携した産学連携授業を積極的に実施しています。実際の企業課題に取り組むことで、デザインの知識や技術だけでなく、企画力や課題解決力、プレゼンテーション力を身につけることを目指しています。
※職業実践専門過程学科…クリエイティブデザイン科[4年制]、インダストリアルデザイン科[2年制] (一部他学科も実施実績あり)













