こんにちは!東洋美術学校 企画広報部です。今回は2023年12月3日(日)に東京ビッグサイトで開催された「コミティア146」に行ってきました!
このイベントに、東美卒業生のイラストレーターいつきゆうさん、ゲームクリエイターじゃむさんっぽいどさん、イラストレーション科在校生(P.N.戸叶焔人さん)がサークル参加をするとのことで取材をしてきました。会場の雰囲気や、コミティアの面白いところをお伝えできればと思います!
コミティアとは?基本ガイド
コミティアは、1984年に始まったオリジナル作品オンリーの創作系即売会です。プロ・アマを問わない作家が自主制作した作品を発表・販売する「自主制作漫画誌展示即売会」(コミティア公式)として、創作者と読者がダイレクトに出会える場になっています。年4回、東京ビッグサイトで開催され、毎回数千サークルが出展します。
開催規模・場所・頻度
- 開催場所:東京ビッグサイト(COMITIA66以降、常時使用)
- 開催頻度:年4回(2月・5月・8月・11月)
- 参加サークル数:過去最高 5,674サークル(COMITIA124、2018年5月)
- 過去の開催場所:練馬産業会館 → 東京都立産業貿易センター → 東京流通センター → サンシャインシティ → 東京ビッグサイト
- 一般入場:当日「ティアズマガジン」(公式パンフレット)の購入が必要
最新の開催情報・参加要項はコミティア公式サイトをご確認ください。直近回は COMITIA156(2026年6月7日(日)11:00〜16:00、東京ビッグサイト 東1・2・3・7・8ホール)。
コミックマーケット(コミケ)との違い
| 項目 | コミティア | コミックマーケット |
|---|---|---|
| 作品の範囲 | オリジナル作品のみ(二次創作禁止) | オリジナル+二次創作 |
| コスプレ | 禁止 | 許可(規定範囲内) |
| 主催 | コミティア実行委員会 | コミックマーケット準備会 |
| 創設年 | 1984年 | 1975年 |
| 開催頻度 | 年4回 | 年2回(夏・冬) |
| 規模 | 数千サークル | 数万サークル |
コミケは規模が圧倒的に大きい一方、コミティアは「オリジナル作品が埋もれない場」として、プロを目指す作家にとっての登竜門としても機能しています。
コミティアの歴史 ─ 1984年に始まった理由
創設の経緯
コミティアの第1回は、1984年11月18日、東京都の練馬産業会館で開催されました。コミックマーケットの巨大化と二次創作の盛り上がりにより、オリジナル作品が埋もれていく状況を危惧した有志が、「オリジナル作品オンリー」を掲げて立ち上げた即売会です。
歴代代表者
- 初代代表(1984年):土屋真志、熊田昌弘
- 二代目代表(1985年〜2022年):中村公彦(2022年11月より会長に就任)
- 三代目代表(2022年11月〜):吉田雄平
中村公彦氏は、コミティアを30年にわたって運営した功績により、2014年に第17回文化庁メディア芸術祭 功労賞を受賞しました。受賞理由として、武富健治・白井弓子・こうの史代など現在活躍する多くの漫画家がコミティアで育成されたこと、「同人誌という日本独自のメディア」の発展に貢献したことが挙げられています。
業界との接点 ─「出張編集部」
コミティアの大きな特徴の一つが「出張編集部」制度です。2003年から導入され、商業出版社の編集部が会場内にブースを構え、参加サークルから原稿の持ち込みを受け付ける仕組みになっています。同人と商業の間にあった垣根を下げ、新人作家と編集者が直接対話できる場として、現在も毎回多数の出版社が参加しています。
コミティアへの参加方法
一般参加(来場者として)
- 当日入場には「ティアズマガジン」(公式パンフレット)の購入が必要
- 開場時間内に来場、ティアズマガジンのサークル一覧から目当てのサークルを巡る
- 年齢制限は基本ありません(一部18歳以上対象のサークル・作品あり)
サークル参加(出展者として)
- 申込:コミティア公式サイトから事前申込
- 申込締切:開催の約3〜4ヶ月前が目安(例:COMITIA156は1月22日〜3月13日の期間で受付)
- 参加費:最新の金額はコミティア公式サイト参照
- 当日の流れ:早朝搬入 → 開場 → 販売 → 撤収
出展に向けた準備の流れ
- 企画・原稿作成(数ヶ月前から)
- 印刷会社への入稿(開催1ヶ月程度前)
- 当日の準備物(敷布・値札・釣銭・在庫管理表など)
- 当日の運営(搬入・販売・宣伝・撤収)
コミティアと業界の関係 ─ 出張編集部の意義
出張編集部とは
「会場内に設置された、各出版社・マンガ雑誌の編集部が原稿の持ち込みを受け付けているブース」(Wikipedia「COMITIA」項より)。2003年に始まり、同人作家と商業出版社の編集者を結ぶ場として機能しています。
業界との接点
- 持ち込みで担当編集者が付くケースが発生
- 担当付きから商業誌掲載・連載・単行本化へと進むパス
- 編集者がブースを巡って優秀なサークルに声をかける「巡回」も実施
マンガ家・イラストレーター志望者にとって、出版社の現役編集者と直接接点を持てる貴重な機会です。最新の参加出版社一覧はコミティア公式サイトでご確認ください。
東洋美術学校 卒業生・在校生のコミティア出展レポート(COMITIA146)
コミティアとはプロ・アマを問わず自主制作したマンガやイラストなどの作品を発表・販売することができる、オリジナル作品に特化した展示即売会です。近年ではクラフトや雑貨を販売する参加者も。東京では年に4回開催されており、また地方都市でも行われるので参加機会が多く設けられていることも特徴です。
開催ペースは年に4回。会場は東京ビッグサイトで約3000~4000の出展(サークル参加)があります。1回あたりの総来場者は約1万5千人~2万5千人です。
https://www.comitia.co.jp/html/entry147.html
いざ入場!活気あふれる会場内
東京ビッグサイトのメインエントランスを通って、いざコミティア会場へ! 今回は西ホールで行われました。イベントは11時から開始で、混雑回避のため12時頃に入場。それでも多くの来場者がいて、閉場近くまで活気にあふれていました。
さっそく卒業生・在校生ブースへGO!
いつきゆうさんのブースへ
まずはじめに、イラストレーターのいつきゆうさんのブースを尋ねました。
今回いつきゆうさんは、『素直になるシリーズ』のイラスト本やグッズ、エッセイ漫画などを販売されていました。やはり開場直後からファンの方が多くいらっしゃっていたそうです。取材中もファンの方への気配りがさすがでした……!
さっそく商品を見ていると、色やチャームの形にバリエーションがある、デザイン違いのアクリルキーホルダーが!

こちらのアクリルキーホルダーは、パーツごとに異なる会社に印刷発注をしていて、届いたパーツを自分で組み合わせてキーホルダーに仕上げています。パッケージも自分で作っていますよ。
なんと、パーツごとに発注しているとのこと!こだわりを感じます……!
一点ものの作品やバリエーション違いの商品は、どのデザインを買うかを選ぶのも楽しいところ。
スタッフは刷りガラスのような質感のアクリルキーホルダーを選択。ほか、イラスト本やトートバッグも購入させていただきました!
そして今回の取材では東美の先輩であるいつきゆうさんに、出展に関するお話も伺いました。
イベント出展を考えている生徒へ、アドバイスをお願いします!

まず、コミティアは他の創作イベントに比べて参加のハードルは低い方なのかなと思っていて、というのも参加費が他のイベントと比較するとリーズナブルなんです。初めてイベント出展を考えている方や生徒さんにも私はすごくオススメかなって思います。
出展イベントに参加するためにはまずサークル参加申し込みが必要で、スペース分の参加費がかかります。この参加費が比較的リーズナブルとのこと!
参加費・スペースのサイズ・備品などはイベントによって異なるので、自分が出したい作品の数やボリューム感を見積もって参加するイベントを選んでいきましょう。
【参考】次回のコミティア147の参加費は、1スペース6,900円(会議机半分・イス1脚・サークル通行証3名分)
https://www.comitia.co.jp/html/entry147.html

私も実際に学生時代にコミティアに出ていたので、やっぱり出やすいイベントっていうイメージです。イベントで初めて作品を知ってくださる方もいますし、お声掛けいただいて仕事に繋がったりするので、出展のメリットはあるんじゃないかなと思います!
ファンが増える/お仕事に繋がる可能性もあるとのことで、フリーを視野に入れている人は特に気合を入れて参加したいですね!
また私達スタッフも今回来場してみて、SNSでは巡り会えていなかったかもしれない作品、「今後も応援していきたい!」と思える素敵な作家さんを沢山知ることができました。(実際、様々なブースで沢山作品を買っております……!)
勿論知っている作家さんもいらっしゃいましたが、初めて見かける作家さんも多く参加されているという印象を持ちました。
今回イチオシの商品を教えてください!

今回新しく作った、最近描いたイラストをまとめた本になります。
本を作るのは昔から大好きで、装丁にこだわったりとか、カラーページを入れた後にモノクロページを入れて変化をつけたり、自分で本を作るっている工程も楽しみながら仕上げるまでがすごく好きなので、力を入れています。本もグッズとして飾ってくださる方が多いので、眺めても可愛い表紙にしようかなとか、持っていて嬉しいものを目指して制作するようにしています。
実際に本を手に取ると紙の質感にあたたかみがあり、3色刷りの表紙はシルクスクリーンのようなアナログ感で、優しい世界観が伝わってきます!

なかなか自費出版はハードルが高いと思うんですけれど、最近は小部数からも凝った装丁ができるようになってきていて1冊からとかでも作れるので、ぜひチャレンジしてもらえたらなと思います!
いつきゆうさん、ありがとうございました!
じゃむさんっぽいどさんのブースへ
続いてゲームクリエイター&Vtuberのじゃむさんっぽいどさん(以下じゃむさん)のブースへ伺いました!
じゃむさんは、自身が監修している《 絶対に会話がかみ合わない男たちとの恋愛アドベンチャーゲーム「狂気より愛をこめて」》のグッズや、オリジナルイラスト集などを販売されていました!
「狂気より愛をこめて」はじゃむさんとヴァンパイア株式会社が開発したSTEAMでプレイできるゲームです。

ヴァンパイア株式会社や販売元のPLAYISMさんもゲーム「狂気より愛をこめて」は僕の作品だっていうことをしっかりと認めてくれてて、僕が「狂気より愛をこめて」のブランドを使って商品を売り出したりするのはいくらでもやって構わないと言われています。会社で作れないものは自分で作ろうと。自分で作れないものは会社で作らせようっていう(笑) WIN WINな関係です。
キラキラホログラムのポストカードや、利き手ではない左手で描いた「左手シール」(写真左下)など個性的なグッズまで。じゃむさんワールド全開!
購入作品にはサインを入れてもらえるとのことで、私達もお願いしてポストカードにサインを入れてもらいました!
こういったファンサービスがあるのも、リアルイベントの嬉しいところですね。
開始直後はファンの方が多く来られて、1時間くらい列ができていたそう。
12時半の時点でゲーム設定資料集は早くも売り切れに……!
ファンの方からはゲームの感想もあったそうです。

ゲームの内容自体は明るくてギャグっぽいテイストなんですけど、最後までやると意外と切なかったり、まさかそんな結末になるのか!っていう意外性があったりして。そのギャップにやられました!っていう感想が多かったです。
作品の感想を直接聞けるのも、逆に直接お伝えできるのも、リアルイベントの良いところですね!
そしてじゃむさんにも出展に関するお話を伺いました。
今回イチオシの商品を教えてください!

ゲームの作品はゲームをやってもらえたらわかると思うんですが、オリジナルだとイラスト本でしょうか。僕は彩度や明度が明るい色をすごく好んで使っているんですが、特にこの紺色・ピンク・シアン(水色)を「じゃむ三原色」と呼んでいるんですが、そういった色使いの作品を多く収録しているのがこのイラスト本です。
実際にイラスト本を見ると高彩度の色がキレイに印刷されていました!
特徴的なピンクやシアンを、紙の上でもしっかり楽しめます。
イベント出展を考えている生徒へ、アドバイスをお願いします!

一次創作は二次創作に比べて圧倒的に知名度がないから、純粋に絵とかの魅力で勝負するしかなくて、最初は全然売れないんですよね。専門学生の時に初めてコミティアに出たんですけど、その時に思ったのは「全然売れない!」でした。でも多分、やればやるほど儲かるものだと思うんですよね。

初回って設営のテーブルクロスや土台、スタンドとか、そういう備品にもお金がかかりますけど、一度買ってしまえば後でいくらでも使えるので。最終的には取り組んだ分リターンが増えていったので、最初売れなかったからといって、へこたれないでほしいですね。
「東美祭(本校の文化祭)に出たことがある人も、売れ方の違いに(思ったより売れなくて)落胆するかも」という話もありました。かつ、特に初めての出展は準備物が多いので費用がかかってしまうんですね。
しかし「へこたれないでほしい」というお言葉。頼りになります!
じゃむさん、ありがとうございました!
講演会動画を公開中です!
じゃむさんの学生時代やゲーム開発についての話は、11月に行われたオンライン講演会でたくさん語っていただいております! じゃむさんについて知りたい方は東美公式YouTube「TOBI TUBE」にアップされている講演会動画をぜひご覧ください⭐️
在校生のブースへ
最後にイラストレーション科 在校生、P.N.戸叶焔人さん(以下 戸叶さん)のブースに伺いました。
戸叶さんはオリジナルキャラのイラスト本、デフォルメキャラを中心にしたグッズなどを販売。
マグカップキーやシャカシャカチャームなど、特徴あるデザインのグッズが展開されていました!

デフォルメキャラを描くのが好きで、それが一番生かされるグッズってなんだろうって考えた時に、チャームやキーホルダーが良いかなと考えて、制作しました。シャカシャカチャームが特にお気に入りです。
「うわ〜〜っ!」ってなってるこの表情がキュート! ><
スタッフは他キャラのデフォルメイラストも楽しめるシールセットを購入させていただきました。色使いやデザインに統一感があって、クオリティが高いです!
戸叶さんにも出展についてのお話を伺いました!
出展を考えている人にアドバイスをお願いします!

想定よりお金がかかってしまったので、金銭に余裕を持って臨むことをお勧めします!(笑) 特にグッズ制作にお金がかかりました。ディスプレイ用品は100均でも十分揃えることができました!
いつ頃から準備を始めましたか?

1〜2ヶ月くらい前から手をつけました。東美祭には出ていないので全てコミティアに合わせて作っています。イラスト本は、今まで描いてきたイラストや今回新規で描いたイラストを収録して作りました。
出展しようとおもった経緯は?

最初にX(Twitter)の相互さんが以前コミティアに参加されていた時に「めっちゃ楽しかった!」と言っているのをみて、自分も参加したい!と思いました。申し込み期限もまだあるから大丈夫かなと申し込みだけしてみたところ、当選して出展が決定しました。いざ出展が決まるとやらなきゃ!と背中が押されました。
出展イベントは年に数回の開催。数が限られていますので「思い立ったら申し込む!」という行動力、大事ですね……!
戸叶さん、ありがとうございました!
他にもさまざまなコーナーがありました!
出張編集部
コミティアではオリジナルマンガを出品する参加者が多くいます。その作品を出版社に批評してもらう場として「出張編集部」が併設されていました!編集部のジャンルが幅広かったので、どんなスタイルの作品でも参加しやすそうです。
創作に関する企業ブース
入口付近には企業ブースがあり、ペンタブレットや画材の試し書きや、講演会などもありましたよ。出版社が発行する最新書籍の販売コーナーもあったりと、創作意欲が刺激されます!
キッチンカー
会場を歩いているとき、どこからともなくソースの良い香りが……!
なんと、キッチンカーで広島風焼きそばが売られていました!
歩き回ってお腹が空いてきたところだったのでナイスタイミング!買ってその場でいただきました。そして、コミティアに参加したことをアピールできる「コミティアに行ってきましたどら焼き」も購入! どちらも美味しかったです😋
まとめ
枠にとらわれず自由に制作された、面白く斬新な作品に出会えるところがコミティアの醍醐味!
オリジナル作品オンリーの出展イベントという形式は、本校の一大イベント「東美祭」とも似通った雰囲気がありました。
もっと多くの人に作品を見てもらいたい!という方は外部の出展イベントにもチャレンジしてみてはいかがでしょうか?
サークル参加でも一般参加でも多くの刺激を受けることができるので、ぜひ在校生や、これから東美に入学する方も参加してみてほしいです!
以上、コミティアレポートでした!
※コミティア実行委員会に許可を得て取材しています。
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よくある質問
Q. コミティアに初参加でも大丈夫?
大丈夫です。一般参加(来場)はティアズマガジンを購入すれば誰でも参加できます。サークル参加(出展)も毎回多数の新規サークルが参加しており、コミティア公式サイトに初参加者向けガイドも掲載されています。
Q. 売れなくても参加する意味はある?
あります。コミティアの大きな価値は「作品を世に出す経験」と「出張編集部での持ち込み機会」です。売上が少なくても、編集者からフィードバックを得られた、次作への課題が見えた、というケースは多数あります。
Q. イラスト・絵本・小説でも出せる?
出せます。コミティアは「マンガ」に限定していません。オリジナル作品であれば、イラスト集、絵本、小説、写真集、エッセイ、評論など、多様なジャンルのサークルが参加しています。
Q. 高校生でも参加できる?
参加可能です。一般参加・サークル参加とも、年齢制限は基本ありません。実際に高校生サークルも参加しています。来場時は、一部18歳以上対象のサークル・作品があることに留意してください。
Q. コミティアとコミケの違いは?
最大の違いは「コミティアはオリジナル作品オンリー、コミケはオリジナル+二次創作OK」という点です。コミティアではコスプレも禁止されています。規模はコミケのほうが大きいですが、コミティアはオリジナル作品が埋もれない場として、プロを目指す作家にとっての登竜門としても機能しています。
マンガ家・イラストレーターを目指すなら
東洋美術学校のマンガ科では、業界との直接接点を持つカリキュラムを実践しています。「出張編集部」を活用したプロデビュー支援、卒業生のリアルな進路など、以下の関連記事もご参考ください。





















